新聞社情報
地方新聞社
こここではエリア別に新聞を発行している地方新聞社について説明します。
ブロック紙と地元紙

全国に普及している大手の新聞社に対して、エリアや各都道府県で発行されている地方新聞社も、新聞業界では欠かせない存在です。
地方紙には、ブロック紙と地元紙があります。
ブロック紙とは、中部地方や西日本など、複数の都道府県をまたぐなどの広域で販売される新聞で、北海道新聞、中日新聞、西日本新聞などが挙げられます。一方、地域限定で販売される新聞を地元紙と呼んでいます。神奈川新聞、神戸新聞などがそれです。
主なブロック紙
北海道新聞、中日新聞、西日本新聞、中国新聞など
主な地元紙
室蘭民報、河北新報、東奥日報、デーリー東北、山形新聞、岩手日報、福島民報、下野新聞、茨城新聞、上毛新聞、神奈川新聞、岐阜新聞、福井新聞、京都新聞、神戸新聞、山口新聞、四国新聞、大分合同新聞、長崎新聞、琉球新報など
大都市圏以外では力を持つ地方紙の今後
圧倒的な発行部数を誇る全国紙に対して、地方紙の部数は大きく水をあけられています。しかし各県別のシェアを見てみると、首都圏・関西の10都道府県を除く37県では、いずれもその都道府県の地方紙がシェアトップの座を得ているのです。部数だけでは見えてこない、地元紙の力がよくわかります。
また、ブロック紙大手の北海道新聞社、中日新聞社、西日本新聞社の3社は、1950年頃から「ブロック紙3社連合」を形成しており、記事の相互利用や海外取材網の相互補完、新聞小説と新聞漫画の共通化、合同企画連載記事といった取り組みを通じて交流しています。
この、ブロック紙・地元紙の仕組みを活かして始まったのが「47News」の試みです。共同通信社と全国のブロック紙・地元紙が共同して運営するWebサイトで、ゼネラルニュースについては共同通信社からの記事、他の都道府県で起きたローカルニュースは、各地元紙からの記事を元に掲載しています。このサイトで、全国的な大きなニュースだけでなく、各地域の圧倒的な取材力を誇る地元紙のニュースが読めるわけです。地元紙にも全国紙と同じく、各社連携の輪が広がっています。
さらに興味深い取組みとして、「47club」が挙げられます。これは地元をよく知る地方新聞社のスタッフが、自分でも「買いたい」「贈りたい」と思える商品を厳選して紹介する「お取り寄せ・贈答サイト」です。各地域の名産・特産を全国にアピールすることは難しいものですが、このサイト上ならば、いとも簡単に可能となります。それぞれの地場産業を盛り上げようという、地方新聞社の心意気が伝わってきます。このようにインターネットを活用した地方紙の取り組みは、今後も生き残りをかけて、ますます盛んになる可能性を秘めています。